013:旅に行けない男のぼやきbyよね

みんなが書いたスタッフ通信を読みながら最近どこにも行っていないなと思いながら何を書こうかと考える。ウーン、旅の始まりは……と書き出しから悩んでしまう。
思いだしたのは車の免許を取り立ての頃のこと。一番色々な所に行っていた。あて先も決めず、財布にはほとんどお金が入ってないのに時間だけはあった日々を思い出す。ボロボロだけどリッター20キロぐらい走るインテグラに持ち物は汚い寝袋とガソリンストーブに風呂道具と温泉本。真夜中に出発して眠くなるまでバカ話をしながら走り続け、眠くなったらそこで眠る。朝起きて、お湯を沸かし、インスタントコーヒーを飲みながらパンをかじり、近くの温泉を探す。一度入った温泉は二度と入らないと決め、温泉しおりを集めていたのを思い出した。1日に何件も日帰り温泉に入ってはしおり集めに夢中になっていた。スタンプラリー気分だったんだろう。今なら行く場所をじっくり決めて一箇所でゆっくり入るだろうに。
そういえば行く所を決めて出発した事もあった。北の国からをテレビで見た友だちがこの温泉に行きたいと言ったからだ。それがどこかわかっていたぼくは得意げに「吹上じゃない。行ってみる」と、行った事もないのに自慢げに言ったことを思い出す。恥ずかしい。
バイト終わりに出発して、真夜中に着いて入ろうと思ったけど、外は寒いわ、暗いわ、お湯も熱くてすぐに入れない。足の先から少しずつ入り、どうにか入ると今度はもう出られない。友だちが「あれ?お湯が透明だ」と驚く。後からわかったけど、撮影用に入浴剤を入れていたらしい。その後は北の国からのロケ地を回って帰りました。またふらっと温泉めぐりをしたいな。