あざらし 北海道いい旅研究室1、つまり創刊号は1999年5月10日に発行しているので、今年でちょうど20周年なのです。ぱちぱちぱちーっ!!
ぶぶまる なんかやるの?
あざらし 特に予定はないよ。せめて、20周年の間に一冊出せるといいんだけど・・・って希望ぐらいさ。
ぶぶまる 今は何を作ってるのさ?
あざらし 今は・・・ちょっとラノベ作家に転身しようかと思って、そっちを書いていたりして・・・(汗)。
ぶぶまる そうやって、ちょろちょろしてないで、さっさと「へなちょこ旅4」を出しなよ。どうせまだ1ページもできてないんでしょ?
あざらし うん。
ぶぶまる 年内のいい旅17は難しそうだね。
あざらし うん・・・、いや、出すよ。ラノベ作家転身はあきらめて本を作るよ。作ればいいんでしょ。
ぶぶまる そういう言い方をされてもなぁ・・・。
あざらし 創刊号の話をします。表紙は銀婚湯の「トチニの湯」です。あざらしが初めて命名した温泉ね。
ぶぶまる いい表紙だけど、ぼくがいないね。
あざらし 初期はタヌキ犬のちいしゅくんが相棒だったからね。
ぶぶまる だれ?
あざらし うちで飼っていたタヌキ犬だよ。ほら、扉で紹介している。
ぶぶまる ぷぷっ。あざらしくん、36歳だったの? 若いーっ!!
あざらし 20年前だから、そうなるだろ。そんなことより、このレタリングのうまさとか、そーいうことに注目すれよ。
ぶぶまる 薄いね、本。
あざらし 96ページしかないからね。しかも、オールモノクロ。いい旅って、温泉の雑誌だと思っている人が多いけど、創刊号には温泉の特集なんて1ページもないんだよ。特集のない旅コラムの雑誌だったのさ。
ぶぶまる 本当だ。こんなつまらない本、よく出す気になったよね。ぶひひ。
あざらし つまらないとか言うな。これでも結構売れたんだからさ。初版の1600部がすぐに完売になって、6月1日に第2刷を発行しているんだよ。すごくない?
ぶぶまる ふーん。こんなの買う人いたんだ。だいたい、よく書店さんが扱ってくれたよね、こんな売れなさそうな本。
あざらし なんか、憎たらしいなぁ、おまえ。自分が出てないからだろ。
ぶぶまる ぶひっ。
あざらし 「本の雑誌」の配本部隊に習って、リュックに本を入れて一人で書店を回ったのです。普通は本を作る前に流通経路を確保するんだけど、いい旅は順番が逆で、本が刷り上がってから、「こんなのを作ったので置いてください」って書店を回ったんだ。
ぶぶまる 「置いてくれたら嬉しいなぁと勝手に思っている書店リスト」みたいなページがあるもんね。本当に勝手に思ってただけで、アテがなかったんだ。
あざらし そうだよ。まず、最初に行ったのが平岸の「本の店岩本」本店。今は文教堂になったので、北海道の文教堂だけは今でも直扱いなのだよ。次に行ったのは今はなきアテネ書房。のちに、いい旅の執筆者になる内越慎一が店長で、「読んでみて面白かったら置いてください」って一冊渡したら「本をただで渡しちゃだめだよ」って怒って、400円出して買ってくれたのさ。つまり、いい旅を世界で最初に買ったのは内越慎一だったのだよ。
ぶぶまる 今は網走かどっかあっちの方にいる人でしょ。
あざらし 人生いろいろだからね。三番目に、札幌グランドホテル前のなにわ書房に持ち込んだ時も荒山店長に怒られたなぁ。「どうして、最初にぼくに相談しないんだ!?」って。あと、弘栄堂地下鉄店の染川店長も気に入ってくれたし、敷居が高いと思っていた紀伊國屋書店や、当時狸小路のエイトビルにあった旭屋書店も置いてくれたので、紀伊國屋チェーン、岩本チェーン、弘栄堂チェーン、なにわ書房チェーン、アテネ書房チェーン、旭屋書店などなど取扱店舗が29店舗になったのが発売三日後とかそのぐらいさ。すごいでしょ。
ぶぶまる 36歳のあざらしくんは今と違ってやる気満々だったんだね。
あざらし 一番男気を出したのがコーチャンフォーだね。今と違って、美しが丘店しかなかった時に持ち込んだら、「うちは直取引はしてないので取次を通して」って断られんだけど、「じゃあ、伝票を切りませんので、ここに10冊置かせてください。一週間後に半分売れてたら考え直してください」と言って無理やり置いて行ったら、その日の夕方、北村いずみ店長から「あっというまに全部売れたから、明日100冊持ってきなさい」って電話が来たのさ。
ぶぶまる コーチャンフォーって、今ではあざらしくんの本を一番売ってくれているんでしょ。
あざらし うん。あの時に頑張ってよかったよ。
ぶぶまる でも、創刊号って、もうないんだよね?
あざらし とっくに完売です。そのあと改訂版として発行したRemix1も完売したし、1号から3号までの合本として出した傑作選1も完売在庫なし。なんだけど、当時にしたら画期的なオンデマンド印刷で作っていた関係で、下版データに同じノンブルの旧版が混在しちゃって、2pageデータが入れ替わってしまった失敗本を1500冊も刷ってしまったんだ。その処分漏れが何冊か残っているので、販売はできないけど、落丁本と断ったうえで景品として使っているんだ。
ぶぶまる それ、一冊ほしいよ。
あざらし だったら、幻の創刊号がもらえるキャンペーンをいい旅書房で開催しているから、そこでゲットしておくれ。
ぶぶまる ぶーっ。ケチーっ。
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