●本業は何かと問われると、おいら、迷わずにミュージシャンと答えるけど、楽器も弾けないし、歌の才能も持ち合わせていないので、世間様が認めてはくれないわけで、無難なところで文筆業をなりわいとしておりますと答えているんだけど、それも実は気持ちの問題で、収入の配分だけで見ると、編集人、イラストレーター、カメラマンとして稼いでいる方が文筆業よりも多かったりするのです。逆に言うと、筆だけでは食えないので、編集やイラストや写真で食ってるってことなり。無念。
●イラストレーターとしてのあざらしが大活躍しているのは双葉文庫の「函館本線へなちょこ旅」(今のところ全3巻)だろうね。作者がカバー画も挿画も全部描いているケースはかなり珍しいと思うけど、おいらはそのレアケースなのだよ。で、カメラマンとしてはどこで活躍しているのかというと、新聞や雑誌はもちろん、温泉宿のパンフレットなんぞでも本気を出しているわけで、その代表的な仕事といえるのが銀婚湯のパンフレットなのです。デザインはもちろん、写真にも本気を出していて、何年もかけて撮影した力作なのだよ。是非見てほしいな。見たくなってきたでしょ。ほい、いただきました。
●というわけで、今回から「リンクの部屋」で、銀婚湯のホームページとリンクを貼りあうことになりやした。ぱちぱちぱちー。トップページの目次に「パンフレット」という文字があるので、そこをクリックしてみてちょ。その自信のパンフレットが見れるので。とはいっても、紙の質や手触り、厚さも考えに考えて作ったので、webでは魅力の半分しか伝わらないんだけどね。パンフレットというからには針金で綴じているわけで、見開きのデザインも含めて、webで見ることは前提になっていないのです。でも見てね。短歌みたいなのも書いたんよ。
●実をいうと、カメラばかり増える一方で、写真は結構失敗が多くて、落ち込むことも多いんだけど、たった一人、おいらの写真をほめてくれた人がいるのさ。本の雑誌編集長の浜本茂さんが「あざらしって、写真めちゃめちゃうまいよね」って言ってくれたその一言だけでカメラマンとしてやっていられたりするのだから、いろいろ生意気なことを言ってもしょせんは単細胞なのだね、おれ、おいら(言った本人はたぶん全く覚えていないだろうけど)。
●話は変わって、というか、本当は少しはつながっているんだけど、おいら、毎月愉しみにしている新聞広告に、双葉文庫の今月の新刊案内があるのです。
●主要新聞の2面に全4段(昔の15段組の時の全5段と同じで、下3分の1をすべて使っている大きな広告)で載るので、目にした人も多いと思うけど、たとえば4月の新刊。シリーズ累計294万部の人気時代小説から、刑事もの、お仕事小説、名作コミックの復刊、じゃりん子チエ、双葉文庫創刊35周年記念の赤川次郎の新装版などなどいろいろ並んでいるんだけど、最近は必ず入っているのが「キャラクター小説」(通称キャラ文)と呼ばれる書き下ろし小説なのです。「京都寺町三条のホームズ」とか、「出雲のあやかしホテルに就職します」とか「ホームズは北海道で怪異を嗤う」とか、そんなやつね。今月でいうと、四葉夕トの「浅草かくりよ偽装家族」(682円)がそれ。天涯孤独の少女が、浅草の古書店主(子持ち)と偽装結婚して生きていくヒューマン家族小説。ただし、古書店主は「あやかし」だったりするんだけどね。面白そうでしょ。編集担当は「函館本線へなちょこ旅」を世に出してくれたS々木K二さん。S々木さんのためにも売れてほしいな。タイトルがいいよね。売れてほしいです。
●最後に、今回も乗り物動画をひとつ。今回も夜8時半過ぎの羽田空港です。滑走路へと移動する飛行機の窓から見た羽田空港なんだけど、いいでしょ。JAL機が6機も並んでいるし、夜の空港って幻想的で好きなんだよなぁ。今は気軽に行けなくなっちまったので、動画でお愉しみあれ。
あざらしからの
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