003:釧路臨港鉄道

3月いっぱいで廃止されたのは夕張線(夕張線は石勝線の支線だと思っている人が多いけど、もともと夕張線は石勝線が全通する前に幹線に指定されているので、夕張線と呼ぶか、石勝線と呼ぶのが正確なんだけど、ほとんどの新聞やテレビが歴史を無視して間違っている)だけだと思われがちだけど、もう一線あるのだよ。釧路臨港鉄道だ。
釧路臨港鉄道は大正14年開業なので、今年で94年。現在は全長4kmだけの短い貨物線だけど、かつてはもっと長かったし、人が乗り降りする駅もいっぱいあったのだよ。全4kmをトレースしながら沿線住民の声を聞いたら、駅舎跡が結構見つかったもんね。詳細はいい旅17に掲載する予定なり。
その釧路臨港鉄道。釧路コールマインが運営しているけど、3月いっぱいで休業して、そのまま廃線になる可能性が高いのだよ。コーチャンフォー本店やなごやか亭本店のすぐ近くなので、レールが取っ払われる前にみんな観に行ってみて。トラック輸送に代替えするとしたら、遠回りの国道や道道を使わずに、レールを外してトラック専用道にしちゃうという話もあるからさ。
※と書いていたら、4月6日に「さよなら列車」が運行して、休業ではなく、本当に廃止されてしまったというニュースが飛び込んできた。春採駅から知人駅までの4kmを24両の石炭満載貨車と4両のディーゼル機関車を連結させて走ったんだね。便数が減っても24両の貨車数だけは減らさないで走り続けたからなぁ。これで道内で唯一残っていた貨物路線、いや、道内で唯一残っていた私鉄がなくなってしまったのかぁ。この記事を書いている段階では北海道知事選の結果は出ていないけど、北海道の暗い未来を予感させるなり。
動画は釧路臨港鉄道の最東端部分。スチームSFの実写セットみたいだったよ。