014:初山別村はおいらも好きだよ

ぶぶまる●ねえ、まだいい旅ができてないのに、こんなホームページに時間を使ってもいいの?
あざらし●12月15日に更新するって予告しちゃったから、やらないと。長男は責任感が強いんだよ。
ぶぶまる●ぼくは、これに使ってる時間を編集に回すべきだと思うね。だから、今日はしゃべりません。んっ!!
あざらし●はいはい。最初は東区の秀俊さん(53歳)から。
「こんにちは。「なんでもどーぞ!!」に甘えて、忘れられない旅の思い出を書きます。過去1年どころではない、15年前の話ですが読んでください。あざらしさんが以前書いたガイドブックに載っていた初山別村の宿に泊まりました。その日私は風邪をひいていて、朝から体が辛く、なんとか初山別まで運転したものの、着いたころには体調は最悪でした。部屋に入りすぐベッドに倒れているうちに、熱のせいか、なんとなく暑苦しさを感じたので、窓を開けようと起き上がりました。手をかけて取っ手を開けましたが、とてもきつい窓でなかなか開きません。「窓を開けないでください」という貼紙に気付いたのは後のことでした。改めて力を込め、大きな音と共にやっと窓が開いた時、頭上からざーっと小豆が大量に降ってきたような感触と音。次の瞬間、私の目に映ったのは窓を埋め尽くすくらいにたくさんの蠅、蠅、蠅、蠅、蠅・・・。無数の羽音が超音波のように耳を襲います。「ギャアアアアア!」という叫び方をしたのも、恐怖のあまり気絶しそうになったのも、今のところこれが最初で最後です。叫び声を聞いた連れがバスルームから飛び出してきて、フロントに連絡を取ってくれ、宿の人が掃除機とフマキラー持参でやってきて、手慣れた感じで処理してくれました。お温は温泉にさほどの興味もなかった当時の私でもわかるほどの塩素泉(その旨は潔く表示されています)でしたが、細い造りの露天風呂からは潮風と水平線にぽっかり浮かんだような利尻島が見えました。味噌仕立てのふぐ鍋もおいしく、最初の事件以外は印象の良い宿でした。天文台は工事中で残念ながら閉まっていましたが、開いていても行く体力はその日の私にはありませんでした。久しぶりにまた行ってみたいと思っている今日この頃です」
あざらし●初山別村はフグが名物なんだよねぇ。フグの唐揚げとか美味しかったなぁ。
ぶぶまる●んっ。
あざらし●道北の日本海側は一軒残らず塩素温泉だけど、風景は絶品だよね。続いては西区の一幸さん(43歳)から。
「教えてください!宿の布団敷き。先日、音更の某温泉宿でお布団スタッフさんが、土足の館内からそのままの足で部屋に入り作業をしているのを目にしました。過去、幕別の某温泉宿にて、同じく見かけて以来2度目です。これは普通のことなのでしょうか。幕別で目にした時には、とても胸糞が悪くなったことを覚えています。今回、音更で見た後は、何だか悲しくなり、今まで数多宿泊してきた宿もそうだったのか?と疑心暗鬼にもなりました。というか、このように思い感じること自体がおかしいのか。もうなんだかわかりません。そう考えると、やはり、裸足やスリッパレスで過ごせるお宿は良いなぁ~としみじみ思うのであります」
あざらし●うーんと、どーいうことだろう。土足の館内から、そのままの足で部屋に入って布団を敷く・・・って、それはダメでしょ。トイレのスリッパで畳の上を歩いているのと同じことでしょう。違う?
ぶぶまる●んんっ!
あざらし●靴を脱いで室内に入って、床に座って食事をするという風習がある国って、日本のほかだと、イラクとかイランもそうなんだよね。イラクの映画を観た時、庭に桜は咲いてるし、植木職人は出てくるし、国民的スポーツはマラソンだし、何よりも、靴を脱いで家に入って、ちゃぶ台を囲んで、子供は宿題をして、おじいちゃんはお茶を飲んで、お母さんは編み物をして・・って、日本とそっくりでびっくりしちゃったよ。
ぶぶまる●んんんんっ!
あざらし●最後は西区のホドリちゃん(43歳)から。
「ガストホフぱぴりおに行ってきました。枯葉舞う森の中にひっそりと佇む洋館スタイルのぱぴりおを見た瞬間、心を奪われてしまいました。館内には可愛らしい小物や壁掛が配され、部屋はちょうどいい広さで使い勝手が良く、隅々まで綺麗に掃除がされており、そして何より洋室にもかかわらず裸足で過ごせる快適さに、宿主さんのおもてなしの心を感じました。工夫が凝らされた手作りのコース料理を楽しみ、いよいよお風呂です。程よい広さの内湯でゆっくりとお湯を満喫し、露天のミルクタンクの湯と、美想の湯ではアトラクションの様な雰囲気を楽しむことができました。心地よいベッドで眠りにつき、朝食を美味しくいだだき、後ろ髪を引かれる思いで建物から出ると、女将さんが「自分達の記憶としてお客様の写真を撮らせてもらっているんですけどいいですか~?」と。そしてその写真を送ってくれるとのことです。自分たちのためと言いながら、もしかしたら客である私たちのために撮影してくれているのかもしれません。先日、葉書とともにその写真が届きました。嬉しくて何度も見ては思い出に浸っています。温かみがあって、家のような寛ぎを感じられるガストホフぱぴりおに再訪できるよう、仕事と貯金に励みます!」
あざらし●20年遅かった気もするけど、ギリギリセーフだったね。
ぶぶまる●どーして?
あざらし●あ、しゃっべった。
ぶぶまる●どーしてギリギリセーフだったのさ!!
あざらし●ぱぴりおの磯貝さん夫婦も、もう高齢だし、スタッフを募集してもいい人は来ないって悩んでいるからさぁ、いつまでもあると思うなよ、行くなら急ごうよって意味だよ。もちろん、まだまだ続くと信じているけどさ。なんたって、名付け親だからさ。
ぶぶまる●んっ。
あざらし●一回しゃべっちゃったんだから、もういいでしょ。
ぶぶまる●んっ!!
あざらし●今年は鹿の谷の梅澤さんも摩周湖か屈斜路湖の近くに泊まりたいというから、ぱぴりおを紹介したんだけど、とっても喜んでいたよ。
ぶぶまる●もういいから、こんな一銭にもならないことさっさとやめて、早くいい旅の編集に戻ってよ!!
あざらし●わかったよ。もう、うるさいなぁ。
ぶぶまる●ぼくは早くいい旅ができることだけを楽しみに待ってるの!!
あざらし●はいはい。でも、おいらは楽しんでいるので、みんなメッセージよろしくね。