053:十勝地方の無人駅でツルの子供たちと出会った話

ぶったまげたのなんのって。というのは十勝地方のとある無人駅の撮影に行った時の話なのよ。
交通量がかなり多い道道に面しているし、利用客もそれなりにいる駅なので、駅前の狭いスペースに車を停めると邪魔になるなと思ったおいら。駅の裏側の細い道を走って、跨線橋の手前に車を停めると、跨線橋の奥からツルが2羽、歩いて出てきたのだよ。その距離3m。車の目の前をのんびりと歩いて行くので、慌てて撮影した動画なり。釧路地区じゃなくて十勝地区ということでツルのツの字も頭になかったので、ぶったまげた次第。
フロントガラスが虫脂で汚いのはいつもの通りね。車の横に回ったので、パワーウインドを下げて続けて撮影したら、足も真っ黒、クチバシも真っ黒の子供ツルでないの。このあと、子供ツルくんたち、再び道路を横切って駅の裏手を歩いて行ったので、おいら、「駅とツルくんたち」という静止画を撮影するために動画を止めたのでした。この時はまだゴープロがなかったからなぁ。今だったら、頭につけたゴープロで動画を撮影しながら、腰を据えて静止画を撮影できるはずさ。慌てた様子が伝わるかな。こんな感じなのでご覧あれ。

あと、最新温泉情報をひとつ。蘭越町の黄金温泉が今年の営業を本日5月30日から開始したのです。ぱちぱちぱちーっ。例年は4月下旬なので一か月遅れなのだよ。
今年の事件その1は蕎麦打ちをやめたことだろうね。これはいい旅に書いてあるので、みんな覚悟していると思うけど、事件その2はショックすぎて泣きそうになっちゃったよ。
行くとわかると思うけど、蕎麦小屋に入ると左手に、なにやら不思議な電話ボックスのような木製の箱があるのです。林さん手作りの「ぽかぽかルーム」なんですと。中にはマッサージチェアがひとつおいてあるので、そこに座って、電気毛布をかけて、ぽかぽかするための箱だそうな。小屋の中に、さらに小屋があるわけ。
「寒さの感覚が若い人たちと違うからさ。寒くてやってられないの」と笑っていたけど、本人にとってはいたって真剣な話なり。「耳も遠くなってきたしさ、あちこち悪くなってくるばかりだよ」と弱気な話が続いたと思ったら、とどめに、「コロナが収束するのにあと1年も2年もかかるようだったら、これをきっかけにやめようと思っているよ」ですと!! 親族が継ぐこともないし、誰かに譲る気もないので、「おれがやめる時は黄金温泉がなくなる時だろうね」
というわけで、本当だとあと5年やそこらは続く予定だった温泉が、コロナ自粛がきっかけになって前倒しで閉館してしまう、という、おいらが最も恐れていたことが、まさかの黄金温泉で起きていると知って泣きそうになっちゃったのだよ。
最後のシーズンになるかもしれない黄金温泉は5月30日にオープンして10月いっぱいまでの予定なり。残り5か月。何回入りに行けるかな。みんなも行くべし!!