052:五色温泉の雄治さんは素敵な人なのだよ

コロナ自粛が終わったら温泉宿はめちゃめちゃ混む!!というのが、おいらの予測なり。なので、温泉宿が今、絶対にしてはいけないことは従業員を減らすことだ。目先の節約だけ考えて従業員を手放した宿は必ずしっぺ返しを食らうということさ。いざ忙しくなったからといって慌てて即戦力の従業員を補充できる業界じゃないからね。
そんなことおぬしに言われなくてもわかっちょるわいと言いなさるな。実際、それができていない宿が少なくないのだから。
人材募集に苦労した宿と言えば、ニセコの五色温泉旅館も大変だったんだ。料理人に恵まれなくて。料理人がいない時は宿主の雄治さんが重機での除雪から食事、会計まで全部ひとりでやっていたわけで、そうなるとストレスが溜まるので、夜、厨房でちびりちびり呑み始めて、酔っぱらってトイレでひっくり返って二枚目の顔に傷をつけたり、みたいな事件も起きてくるしでろくなことがなかったんだけど、最近はいい料理人に恵まれたので、雄治さんもやっと安心・・・と思ったらコロナ自粛でしょ。宿泊客なんていないのよ。つまり料理人の出番はなし。でも、やっと見つかったいい料理人を手放すわけにはいかないので、給料を払って遊ばせることになるのよ。もちろん、ほかのスタッフに対しても。
「この状態がたとえ1年続いたとしてもおれは払い続けるよ。それぐらいの体力がないと商売はだめでしょ。ただし、おれの給料は当分なしだけどね」。
くぅーっ。雄治さん、かっこいいのよ。以前は頻繁に遊びに戻っていた札幌の自宅にもここ何年か戻らずに、山にこもりっぱなしで毎日コツコツ頑張っているんですと。なのに神様は薄情な野郎らしくて、3月、これはあきらかに体調がおかしいぞってんで倶知安の厚生病院に行ったら、そのまま入院。本人も即入院になりそうな予感があったので「念のために入院準備を持って行ったら本当に入院になっちゃったのさ」だって。今は退院してきて普通に働いているなり。
五色温泉と言えば、タイミングが悪かったんだろうね。温泉番長にも不掲載だし、いい旅でもそんなに取り上げていなかったのに、雄治さん、新刊が出る度に「50冊送ってよ」って、五色温泉が出ていなくても男気ある注文をくれるんよ。でも、たまに顔を出すと、結構売れ残っていたりするので、こちらが遠慮しちゃうと「大丈夫。あざらしの本は面白いから、時間がかかっても必ず売れるから」って。泣きそうになっちゃったよ。
その五色温泉は知っての通り北海道では貴重な自然湧出泉だ。自噴でも動力でもなく自然湧出。つまり、湧出量や源泉温度が、季節によって、天気によって、気まぐれに変化する、まさしく「生きもの」なのだよ。そして、今、お湯が絶好調なんだよね。よりによってこんな時に、だけど。
札幌ナンバーも大歓迎。ただし、家を出る前に検温して、マスクをして、万が一の感染拡散予防をバッチリしてきておくれよ。途中でコンビニに寄ったら、ハンドルやシフトレバーに触る前に手を殺菌して、それから運転するようにね。そうやって、死ぬほど気を付けて、最高の自然湧出泉を楽しみに行っておくれよ。おいらからのお願いさ。
五色温泉の詳しいことは「リンクの部屋」から入って見るように。そして、必ずまたこのホームページに戻ってきておくれよ。
今回も我が家の庭で撮影した野鳥の動画を一本。フォーレスト276で衝動買いしたカエルくんから、すぐ近くの窓の下にいる山鳩くんと、スズメたちと、今回は、ホオジロくんなのだ。ちょっと珍しいでしょ、ホオジロくん。背中はスズメそっくりだけど、顔が独特。大きさもスズメより一回り大きいしね。