029:生島ヒロシさんとリーダーとアミーゴ

テレビをリアルタイムで見なくなってどれぐらい経つのだろう。大容量のハードディスクレコーダーが手ごろな価格で入手できるようになったおかげで、とりあえず録画しておいて気が向いたら数か月後に見る、という習慣がついてしまった。そんな中の一本。毎週月曜日の18:55からBSテレ東で放送されている「出発!ローカル線聞きこみ発見旅」という鉄道番組の8月5日放送分が函館本線長万部駅から函館駅までの非電化区間だったんよ。マスコミにありがちな「函館線」じゃなくて、ちゃんと「函館本線」と正式名称で呼んでいるところが、さすが鉄道番組だよね。旅人はコント赤信号の渡辺正行と鈴木亜美。ある世代にはたまらないね、リーダーとアミーゴ。
問題は落部駅で下車した時のこと。今宵の宿を決めようということで、聞き込みで真っ先に教えてもらった銀婚湯に電話をかけたらなぜか延々話し中。たまたま居合わせた長谷川水産の店長が洋平さんの携帯電話にかけてくれたけど、運悪くその日は満室さ。パシフィックも満室。おぼこ荘も満室。ということで、農家の彦太郎さんの家(長谷川水産の事務の女の子の実家)に民泊するという面白い展開になったので、それはそれでよかったんだけどね。
テレビ的には翌朝9時の出発シーンから始まったんだけど、実は、翌朝7時ごろ、リーダーとマネジャーのふたりが盤石の湯銀婚湯に入浴に来たんですと。さすがリーダー、テレビに映らないところで地元に挨拶回りをしているんだね。という具合に、せっかく北海道人の緩さと優しさが伝わる内容で旅が進んでいったのに、新函館北斗駅で下車したら、ラーメン屋に思いっきり取材拒否されたりとか、なんだろう。新幹線の持つ「効率優先」みたいな冷酷さが画面から伝わってきて、見ていて哀しくなったよ。こんなの函館本線じゃない、こんなの北海道の駅じゃないってね。
それにしても、内地のタレントさんたち、ほぼ100%の割合でディーゼル気動車のことを「電車」って呼ぶんよね。やめてくれーっ。番組ディレクターも注意してくれよーっ。北海道でモハが走っているのはほんのごく一部の区間なのだから。
続いては生島ヒロシさん、ありがとーって話です。生島ヒロシさんと言えば、スピードラーニングとか筋肉もりもりというイメージだけど、義理堅くてとってもいい人なのだよ。奥山コーシンさんとは、たぶん、コーシンさんが「ザ・ベストテン」の構成作家として番組立ち上げからかかわっていた時に、二代目おっかけマンかなんかとして参加してからの付き合いなんじゃないかと勝手に思っているけど、とにかく義理堅いわけで、9月16日と23日の2回にわたって、もうすぐ5000回を迎えるTBSラジオの早朝の帯番組「生島ヒロシのおはよう定食・一直線」にて奥山コーシンさんの「昭和のテレビと昭和のあなた」を紹介してくれたんよ。ぱちぱちぱちーっ。
16日は奥山コーシンさんと生島ヒロシさんの昭和芸能対談、23日はこの二人にせんだみつおも乱入しての昭和芸能鼎談で、どちらも本の紹介をしっかりとしてくれたのです。「あざらししゃ」という版元名も何度も言ってくれたりしてね。うれしいなぁ。おかげ様でラジオを聴いた人からの注文が40冊近くも入ったのです。めちゃめちゃ早朝なのに、ちゃんと聴いて、書名をメモして、本屋さんに注文してくれた人が40人近くもいたなんて、うれしいなぁ。
というわけで、テレビがまだコンプライアンスでがんじがらめになる前の平和な時代の裏話を読みたい人は半額のB本もあるので、いい旅書房をのぞいてみてねん。