027:胆振国喰奴記(いぶりのくにくうどき)白老編byどぶろく稔

今日の昼は是非とも『かに飯』にありつきたい。もちろん虎杖浜の『かに太郎』さんだ。ここ数年タイミングが合わず食べ逃していたので、始業開始の11:00を念頭に置き、宿の朝飯バイキングは6:30に早々と食べた。ちょうど昼前には腹が減る計算だ。
11:15、 かに料理専門店『かに太郎』に到着。ガラス越しにおとうさんの姿を認め「ホッ」としたが、疑るような・・・ちょっと困ったような眼差しにも思えて、少し気が咎めた。「お客さん、ここ初めてですか・・」「いいえ、前にも・・」「そうですかぁ~」にっこり笑顔に成られました。注文は『かに飯』に加え、あざらし番長が「絶対喰え」と話していた『かにみそ汁』も頼んでみた。「今は・・ヤッて無い・・」と一度断られた。けど、皿たっぷりの白菜漬を運んでこられて「先に『かに飯』食べてて。その間にちょっとヤッてみるわ」と仰って下さった。そしておもむろに外に出て店前の家庭菜園から小葱を摘み取って戻られた。
計算以上に腹が減っていたのでしょう。無配慮にパクついた『かに飯』が残り2口ほどと成った時、「ごめんね。間に合わなかったね・・・」おとうさんはそう言いながら、舟形の真っ白なカレー皿に、蟹半身入りの汁を並々と満たされて、『かにみそ汁』500円を配膳されたのであります。云うに及ばず小葱はとびきり新鮮でありました。味噌は自家製なのでしょうか。麹の粒々が残る素朴で懐かしい味わいでした。温かい出来立ての『かに飯』が500円で食べられるのですから、誠にありがたい貴重なお店です。
おとうさんは「お勘定お願いしま~す」の声掛けに「おまちどうさまでしたぁ~」と抑揚を付けて返答された。なんともはや・・恐縮です・・。 築50年。鉄筋コンクリート造地下1階+木造1階建て、折り紙の王冠を彷彿とさせるガラス張りの外観、外伝いに廻りながら地下のTOILETへ降りて行く宇宙船のような平面構成、全国的に消滅しつつある昭和ドライブインの名建築だと思います。是非とも保存したいですね。

食後は仙台藩白老元陣屋資料館で伊達政宗兜の三日月前立てのデカさに驚き、マザーズたまご館で『たまごかけご飯』400円をかっ込み、建築中の国立アイヌ民族博物館は「思ってたよりもスケールがデカいなぁ~」と感激しながら帰路に就いたのでした。

2020年に『ウポポイ』がOPENしたら登別軟石やアフンルパロを含め再度巡ってみよう。そぅだ!室蘭やきとりの梯子をどう絡める?どうせならスナックで3曲くらい歌いたいし。となると汽車か。汽車なら小幌探訪も入れるべきだな。宿どうする?やっぱり温泉だべ。早くも来年の胆振路行脚に心躍ります。 おわり